みなさまこんにちは!
「再婚活応援コラム」をご覧いただきありがとうございます。
本日はお金についてのお話し。
ご本人が亡くならたあとの相続について書いていきたいと思います。
少し将来のことではありますが、全ての人が避けては通れないちょっとシビアなお話しです。
親子は亡くなっても親子
前妻との間に子どもがいる男性と再婚した場合、親権は前妻が持ち何十年と交流がなくなっている実子にも相続権利があるって
ご存知でしたか。
逆に、現在の奥様が連れてきた子どもには相続権利がありません(養子縁組などの措置を取れば権利は発生します)
要するに相続においては婚姻よりも血縁を重視するということです。
法定相続分は以下のようになります。
相続人 | 法定相続分 |
現在の妻 | 2分の1 |
前妻 | なし |
現妻の子(養子縁組) | 4分の1 |
前妻の子 | 4分の1 |
相続に関しては遺言状や当人同士の話し合いなどで割合を変動させることが可能です。
しかし遺留分といって最低限これだけは残さないといけないという権利があります。
例えば5000万円の遺産があるとしたならば、現妻の子と前妻の子には各々1250万円の法定相続権分があります。
しかし前妻の子にはあげたくないと思っても法定相続分の2分の1である625万円は遺留分として残さなければいけません。
離婚しても親子関係は残るので相続の問題は一生つきまといます。
生前の相続放棄は不可
そして相続は「その時」にならないと金額や相続人が確定しないため厄介です。
例えば、前妻の子どもに生前のうちに相続しないことを認めさせれば良いのではとも考えますがそれはできません。事前の相続放
棄は認められず、あくまで相続後からとれる手段なのです。
しかも離婚後の相続は、たとえ財産が手に入るとしても別れた前妻や子どもたちを相手に交渉しなければいけません。
これは精神的にかなり苦痛を伴うことだと思います。
このあたりが、たとえ養育していなくとも前妻との間に子どもがいる男性との再婚を躊躇してしまう一番の原因なのです。
こういう問題は自分で解決しようとせず多少費用はかかりますが、弁護士さんなどに依頼したほうが良いかと思います。
時間が経つほど解決が困難になる
また、こういった相続関係の案件は先送りにしないことが重要です。
相続には代襲相続といった仕組みがあります。
これは親が死亡した場合、親の相続権が子に移るということです。
放置しておいた場合、お互いの子どもに権利が移るわけですから現在の奥さんVS夫の孫、もしくは奥さんの子どもVS夫の孫
といった構図も考えられます。
しかも代襲相続というものは子どもは平等に権利を得るため、先送りにすればするほど裾野が広がっていってしまいわけが解らなく
なってしまいます。
遺産相続は早めに解決することをお勧めします。
負の財産も相続することになる?
もう一つ注意しなければいけないのは、遺産といえば金品が入ってくるようなイメージですが、ローンや借金などマイナスなものも遺産
になります。
正の遺産が負の遺産よりも多ければ良いのですが明らかにマイナスになる場合は相続放棄。
プラスになるのかマイナスになるのかわからない時は遺産を清算して債務超過な部分については責任を負わない限定承認という相
続を行います。
ただしこれらは「相続開始を知った日から3ヶ月以内」という期限があります。
相続放棄も限定承認は家庭裁判所への申請が必要です。
これもつい先延ばしにしてしまうと背負わなくてもよい借金を抱え込んでしまうことになるので注意しましょう。